海の危険生物
死ぬほど危険な「海の生物」一覧

海の危険生物~海には、カツオノエボシやガンガゼなど触手やトゲに猛毒があるものや、エラブウミヘビなど毒牙を持った危険な生物がいます。場合によっては死に至ることもあるので十分な知識と注意が必要です。

海の危険生物

海の危険生物/猛毒を持つ貝・アンボイナガイ
アンボイナガイ。猛毒を持つ殺人貝だが、実態はあまり知られていない。
(画像提供:奄美大島☆撮影日記)

海には「毒トゲや鋭い歯を持った危険な魚」のほかにも、ウミヘビや毒クラゲ・毒蛸・毒貝など危険な生物がたくさんいます。

例えば、暖流域の浅海に棲むアンボイナガイ。イモガイの一種で、人をも殺す猛毒をもつことで知られています。

食用にしようと貝獲りをしたダイバーが、アンボイナガイに刺されて死亡する事故も起きました。これまでに日本でも、少なくとも30人以上のダイバーがアンボイナ刺傷によって死亡しています。

ここでは、海遊びをする上でどうしても知っておかなければならない、死ぬほど危険な「海の危険生物」について記載しました。

※なお、海の危険生物のうち「魚類=毒棘や鋭い歯をもつ危険な魚」については、別途下記ページにまとめました。ご参照ください。
 ⇒海の危険な魚|毒棘や鋭い歯をもつ危険な魚の一覧

海は楽しい反面、危険もいっぱい

釣りやダイビング、磯遊びなど、私たちは普段から海で遊び、海の生物に直接触ったり眺めたりして楽しんでいます。これらの生物の中には、棘や刺胞などで刺されると場合によっては死に至るような重篤な被害を受けるものもいます。

上述のアンボイナガイによる刺傷事故はその一例です。
危険生物は貝だけではありません。海には猛毒のクラゲや、ヒトデ、ウミヘビ(海蛇)がいます。かわいいタコにだって危険極まりないものもいます。

自分が遊ぶ範囲内でいいですから、そこに生息していると思われる危険生物を認識して、知識として頭の片隅に蓄えておきましょう。

身近にひそむ海の危険生物(魚類以外)

魚以外の海の危険な生物の一部です。たとえ体は小さくとも、人をも殺す猛毒を持った生物がいますので充分注意してください。

ハブクラゲ
海の危険生物/ハブクラゲ
沖縄や奄美の暖かい海域に生息しています。沖縄地方で毒蛇の「ハブ」にたとえて恐れられているクラゲです。触手の刺胞に強い毒があります。
傘の直径は10~12cm。4本の足にそれぞれ8本の触手が付いています。触手の長さは1.5mほどになります。
ハブクラゲに刺されると、瞬時に激痛がはしり、触手が絡みついた部位にはミミズ腫れや水疱、細胞壊死が生じます。重傷の場合はショック症状を起こし、呼吸困難、心肺停止に陥り死に至ります。
 ⇒詳しくは: 海の危険生物 ハブクラゲ
カツオノエボシ
海の危険生物/カツオノエボシ
クダクラゲ目に属する刺胞動物で、ハブクラゲと同様に触手の刺胞に強い毒があります。
この刺胞に人が刺されると電気に打たれたような激痛が全身に走ることから、別名を「電気クラゲ」とも呼ばれて恐れられています。刺された人の死亡例も報告されています。
カツオノエボシは大きさ約10cmほどの青っぽい浮き袋に多数の触手をもっており、触手は長いもので約30mにも達します。太平洋沿岸を中心に日本各地で見られます。
 ⇒詳しくは: 海の危険生物 カツオノエボシ
アンボイナガイ
海の危険生物/アンボイナガイ
熱帯性のイモガイの仲間。大きさ10cmくらいの円錐型の赤味のある、幾何学模様が入った美しい貝です。
イモガイの仲間は猛毒を持つことで有名ですが、中でもこのアンボイナガイはコノトキシンと呼ばれる神経毒を持っていて、刺された時の致死率は6~7割に達すると言われています。
歯舌歯(しぜつし)と呼ばれる先端の鋭い毒ヤリで刺されます。刺されて数十分でシビレ、めまい、運動神経の麻痺等の症状が表れ、呼吸困難に陥り、重篤の場合は死に至ります。
 ⇒詳しくは: 海の危険生物 アンボイナガイ
エラブウミヘビ
海の危険生物/エラブウミヘビ
南西諸島沿岸の暖海に生息しますが、本州や四国、九州の沿岸でも見つかることがあります。
コブラ科に属するウミヘビで、強い神経毒を持っています。毒性はきわめて強く、陸上のコブラのそれよりも約15倍も強いといわれています。ただ、性質がおとなしく、口も小さくて毒牙が奥にあるので被害例はあまり多くありません。
エラブウミヘビは夜行性で、昼間は陸に上がり、海岸の岩陰等で休んでいます。波打ち際や砂浜を移動することもあるので注意してください。
 ⇒詳しくは: 海の危険生物 ウミヘビ生態画像
ヒョウモンダコ
海の危険生物/ヒョウモンダコ
体長10cmほどの小型のタコです。つついたりして興奮させると、体中に鮮やかなルリ色の輪の紋様があらわれます。この模様が豹柄に見えることから「ヒョウモンダコ」と名づけられました。
ヒョウモンダコの唾液には、フグ毒と同じ強力な神経毒テトロドトキシンが含まれています。咬まれると呼吸困難に繋がる麻痺を引き起こし、酸素不足から心停止に至ることがあります。死亡例もいくつかあります。
熱帯性のタコですが、黒潮の流れる本州、四国、九州にも生息していますのでダイビングなどでは注意してください。
 ⇒詳しくは: 海の危険生物 ヒョウモンダコ
ガンガゼ
海の危険生物/ガンガゼ
房総半島以南の沿岸でごく普通に見られるウニのひとつ。背が立つような浅い岩礁地帯にも多数分布していて、磯遊びの大人から子供まで被害にあうことが多い。
トゲに毒があり、刺されると長時間痛みが持続します。トゲは長くて、もろい。知らずに踏んだりすると筋肉に深く刺さって折れて体内に残ります。トゲが自然に出てくることはありません。
爪で押し出すか、針などで患部を少し切開して周囲から押し出すようにしてトゲを出します。
オニヒトデ
海の危険生物/オニヒトデ
サンゴのポリプを食べる大型のヒトデです。直径30cm。紀伊半島以南の暖かいサンゴ礁に生息しています。
オニヒトデの全身は鋭いトゲで覆われていて、この棘には強い毒があります。人が刺されると激痛が生じ、患部が大きく腫れて化膿します。細胞が壊死することもあり、ひどく刺されると最悪の場合は死に至ることがあります。
沖縄の海ではときおりオニヒトデが大発生して、サンゴ礁に壊滅的な被害をあたえます。
ウンバチイソギンチャク
海の危険生物/ウンバチイソギンチャク
イソギンチャクはクラゲと同じ刺胞動物です。触手に刺胞があり、毒を使って小魚などを麻痺させて捕食します。中でも、ウンバチイソギンチャクは突出した猛毒をもち、極めて危険です。
人が刺されると激痛が走り、患部の腫れと壊死、痙攣、呼吸困難などをきたします。刺されたときの症状が重いことからウンバチ(海蜂=海のスズメバチ)と名付けられました。
沖縄以南のサンゴ礁域に生息。直径15~25cm(足盤)。夜行性で、昼間は岩にへばりついています。夜になると高く伸びあがり触手を伸ばします。
クロガヤ
海の危険生物/クロガヤ
有毒ヒドラの仲間。岩などに着生するポリプ型のヒドラの中には、海藻と間違えやすい危険なものがいます。クロガヤもその一つです。
高さ15cm。南日本以南の浅い海の岩に着生します。ポリプの刺胞に強い毒があります。
クロガヤは、幹から細い枝を出した容姿が「陸生のシダ類」にそっくりです。 普段わたしたちが遊ぶ潮だまりなど、浅い海に生息しているので、海遊びの際には充分な注意が必要です。海藻だと思って知らずに触ると、ひどい目に遭います。

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