キャンプの語源
『CAMPはラテン語で「平らな」を表す言葉です。
その昔、平らなところに砦のようなものを築き、そこに兵隊を置き訓練を行いました。
そして、いつのまにか「共に生活しながら、兵隊の訓練をするところ」をCAMPと呼ぶようになり、さらに転じて「仲間と共同生活をする」という意味になりました。』
<社団法人日本キャンプ協会による>
そうなんですね。キャンプはもともと、軍事訓練をする場所だったんですね。
軍事訓練ですから移動が伴う場合も当然あります。そのような時にはテントを設営して、野営しながら訓練を続けます。
「キャンプ=テント設営」のイメージが定着したのもこのためです。
近代用語では、抑留所や収容所などもキャンプと呼びます。例えば「難民キャンプ」。そういえば仮設のテントを張ってる風景をテレビなどで目にします。
ちなみに、大学の構内を「CAMPUS(キャンパス)」と呼びますが、その昔、CAMPの跡地にローマ大学を建てたことが始まりだそうです。最高学府の教育現場も軍事面と関連があるんですね。
レジャーキャンプの歴史
日本キャンプ協会では、キャンプを「共に生活をし、自然体験をすること」と定義しています。
ただ、もともとが軍事訓練から出発した言葉ですから、キャンプ自体に、団体行動を通じて心身を鍛錬するという意味合いが込められています。
日本で最初に組織的なキャンプが行われたのは、1911年(明治44年)、学習院院長:乃木希典(のぎまれすけ)の提唱によって、神奈川県片瀬海岸で実施された学習院の臨海キャンプだと言われています。
陸軍大将だった乃木希典は英国皇帝の戴冠式に出席した際に、ロンドンでボーイスカウトの創始者ベーデン・パウエルに会見、またボーイスカウトのキャンプを見学し、これまで毎年行っていた学習院の夏期遊泳にスカウト式キャンプを取り入れたものです。
この頃はまだキャンプにレジャーといった考えはなく、大自然のなかでの心身鍛錬といった教育的意味合いが強いものでした。
このスカウト式キャンプは、その後、ボーイスカウトやガールスカウト運動に、さらに小中学校のサマーキャンプや体験学習などに取り込まれて現在に至っています。
レジャーのためのキャンプは、このスカウト式キャンプから派生したものです。
キャンプの楽しいところだけを取り出して、家族や友人たちとの交友・親睦のために利用されてきました。
その歴史は浅く、日本でレジャーキャンプが行われだしたのは戦後の混乱期が終わってからの、せいぜい40〜50年の歴史しかありません。
ただ最近のアウトドア志向の高まりと共に、レジャーキャンプの需要は急速に増大してきています。
キャンプとスポーツ
スポーツ分野と軍事用語とは密接な関連があります。
プロ野球でもシーズン前にはキャンプをします。このキャンプこそがまさに軍事訓練に相当しているんです。
4月から始まる公式戦に向けて、2月1日から各チームいっせいに春季キャンプを開始します。全員が集まって一生懸命練習をして、勝つための戦略・戦術のもとに連係プレーや個人プレーに磨きをかける・・・。まさに軍事訓練そのものです。
スポーツの世界、とりわけで団体スポーツでは、アメリカンフットボールをはじめとして勝つための戦略・戦術が非常に重要視されます。
平和なスポーツと言えども本質は戦いですから、結果は勝つか負けるかです。だからキャンプをして、戦い方をシミュレーションしながら日々訓練しているんです。
キャンプが軍事用語であることが分かれば、「なるほどねえ・・だからプロ野球でも春季キャンプなのか!」と納得がいきます。
スカウトも実は軍事用語
プロ野球をはじめとして、プロスポーツ界で活躍する職業人「スカウト」。新人を発掘して入団交渉にあたるのが主な任務ですが、このスカウト(SCOUT)も実は軍事用語です。
偵察兵や斥侯(せっこう)などの意味があります。
斥侯とはスパイのことですね。敵状や地形等の状況を偵察・捜索させるために、部隊から派遣する少数の兵士のことをいいます。
そういえばプロ野球でも、球団から1〜数人派遣されて、高校野球や大学野球、社会人野球などの情報を集めまくって、めぼしい選手をピックアップします。偵察しているんですね。まさにスカウト活動です。
で、このスカウト活動をする人を、業界ではずばり「スカウト」と呼んでいるんです。プロ野球は軍事用語の宝庫ですね?
ちなみに、ボーイスカウトやガールスカウトの「スカウト」も、同じ語源です。

