世界の猛毒生物ランキング
(最強トップ10)

世界の猛毒生物を毒性の強さによってランキングしました。毒クラゲや毒貝など、ヘビよりも強毒の猛毒生物が目白押しです。海遊びにご注意を!


アンボイナガイ。猛毒をもつ殺人貝だが意外に知られていない。
(画像提供:奄美大島☆撮影日記)

私達の周りには、強烈な毒をもった恐ろしい生物がたくさんいます。一般には毒蛇がよく知られ恐れられていますが、実は毒蛇よりも強烈な毒をもった危険な生物がほかにもたくさんいます。

ここではそんな猛毒を持った生物をリストアップしました。

毒蛇、毒クラゲ、毒ガエル、毒貝、毒蛸など。たかがカエル、たかが貝ですが、毒の強さは侮れません。半数致死量(LD50)による毒性ランキングのトップ10です。細菌と植物は除いています。

半数致死量(LD50)とは、実験動物に毒を投与したとき、その半数が死亡する体重1kgあたりの用量(mg)をいいます。単位は「mg/kg」です。

半数致死量LD50による毒性比較

世界の猛毒生物ランキング(最強トップ10)

毒性の強さをLD50を指標にランキングしたものです。いずれの生物も猛毒の持ち主ですが、実際の危険度は、その生物の攻撃性や毒の放出(注入)量、人間との遭遇確率などによって異なります。

世界の猛毒生物ランキング(最強トップ10)
~生物の写真は後掲~

~ LD50の単位は mg/kg ~

【第1位】 マウイイワスナギンチャク
 イソギンチャク
 LD50=0.00005~0.0001 (神経毒)
 生息分布:ハワイ諸島マウイ島

【第2位】 ゴウシュウアンドンクラゲ
 クラゲ
 LD50=0.001 (混合毒)
 生息分布:インド洋南部~オーストラリア西方近海

【第3位】 ズグロモリモズ
 鳥
 LD50=0.002 (神経毒)
 生息分布:パプアニューギニア周辺

【第4位】 モウドクヤドクガエル
 カエル
 LD50=0.002~0.005 (神経毒)
 生息分布:南米コロンビア

【第5位】 ハブクラゲ
 クラゲ
 LD50=0.008 (混合毒)
 生息分布:インド洋~沖縄近海

【第6位】 カバキコマチグモ
 クモ
 LD50=0.005 (神経毒)
 生息分布:日本,朝鮮半島,中国

【第7位】 カリフォルニアイモリ
 イモリ
 LD50=0.01 (神経毒)
 生息分布:アメリカ

【第8位】 アンボイナガイ
 貝(イモガイ)
 LD50=0.012 (神経毒)
 生息分布:インド洋~太平洋、日本

【第9位】 ヒョウモンダコ
 タコ
 LD50=0.02 (神経毒)
 生息分布:太平洋、日本

【第10位】 インランドタイパン
 ヘビ
 LD50=0.025 (神経毒)
 生息分布:オーストラリア内陸部

※引用文献:「猛毒動物 最恐50」 今泉忠明著 サイエンス・アイ新書

猛毒生物ギャラリー(第1位~第5位)

マウイイワスナギンチャク(猛毒第1位)


(画像提供:マウイの宿)

イソギンチャクの仲間で、ハワイのマウイ島に生息するイワスナギンチャクの一種。サンゴ礁の浅海に群生しています。
マウイイワスナギンチャクの毒は神経毒のパリトキシンで、動物界最高の毒性を誇ります。半数致死量(LD50)で比較すると、最強の毒蛇・インランドタイパンの毒の、実に250~500倍の強さです。

※詳しくは ⇒ マウイイワスナギンチャク

ゴウシュウアンドンクラゲ(猛毒第2位)


(画像提供:wikipedia)

wikipediaで、オーストラリアウンバチクラゲ(和名:オーストラリアハブクラゲ)として紹介されている猛毒クラゲです。

「殺人の魔の手」と呼ばれる触手を持つオーストラリアウンバチクラゲ。「ウンバチ」とは「海蜂」のこと。スズメバチのように人を刺す恐ろしいクラゲであることから、そのような名前が付けられました。
本種は地球上で最も毒性が強いクラゲとして知られ、人間でも刺されてからわずか数分で死亡した例があるほどです。
大型のクラゲで、40~50cmほどの傘の下に最多60本ほどの腕を持ち、腕の長さは最長で4.5mにも達します。

ズグロモリモズ(猛毒第3位)


(画像提供:wikipedia)

スズメ目カラス科の鳥。鳥類では珍しい毒を持つ鳥として知られており、インドネシア・パプアニューギニアとその周辺の島々に生息しています。
毒があるのは鳥の皮膚や羽。バトラコトキシンという強烈な神経毒があり、この毒は、ジャングルの特定地域に分布する虫などの食餌に由来すると考えられています。ニューギニアの原住民は鳥から抽出した毒を毒矢に利用していたようです。

モウドクヤドクガエル(猛毒第4位)


(画像提供:wikipedia)

南米コロンビアの固有種で、ヤドクガエル科フキヤガエル属に分類されるカエル。本来の名前はモウドクフキヤガエルです。
コロンビアの先住民チョコ族は、モウドクフキヤガエルの毒を矢の先に塗り、ジャガーやシカなどを仕留める吹矢を作りました。これがフキヤガエルや、ヤドクガエルの名前の由来になっています。

※詳しくは ⇒ 世界一の毒ガエル

ハブクラゲ(猛毒第5位)


(画像提供:琉球ずんだ)

ハブクラゲは沖縄地方で猛毒ヘビの「ハブ」にたとえて恐れられているクラゲです。沖縄や奄美の暖かい海域に生息しています。
ハブクラゲに刺されると、瞬時に激痛がはしり、重傷の場合はショック症状を起こし、呼吸困難、心肺停止に陥り死に至ることがあります。

※詳しくは ⇒ ハブクラゲ/日本沿岸の猛毒クラゲ

猛毒生物ギャラリー(第6位~第10位)

カバキコマチグモ(猛毒第6位)


(画像提供:いろいろな虫たち)

日本全国に分布し、ススキ原や水田、背の高い草の間に生息しています。
カバキコマチグモは牙が小さく、注入される毒量も少ないことから人間が死亡した事例は見当たりませんが、咬まれると焼かれたような痛み、しびれ、傷口の発赤や腫れが生じます。

※詳しくは ⇒ カバキコマチグモ/日本の毒蜘蛛

カリフォルニアイモリ(猛毒第7位)


(画像提供:フォト蔵)

森林や湿原などに生息する陸棲のイモリで、アメリカ合衆国・カリフォルニア州沿岸部から山岳地帯まで広い範囲に分布しています。
毒をもつイモリは世界中に約10種類が知られていますが、その中でもこのカリフォルニアイモリの毒は最も強烈です。背中にたくさんのイボがあり、捕食者に襲われるとそのイボから猛毒の神経毒を分泌します。

アンボイナガイ(猛毒第8位)


(画像提供:wikipedia)

アンボイナガイは、イモガイ科イモガイ属に属する巻貝です。イモガイの仲間は捕食性で、毒腺が付いた銛(もり)状の歯舌で他の動物を突き刺し、麻痺させて餌としています。
この毒は強烈で、世界中のどの毒ヘビよりも強く、イモガイ1個体に含まれる毒はおよそ人間30人分の致死量に相当するといわれています。

※詳しくは ⇒ 殺人貝・アンボイナガイ画像集

ヒョウモンダコ(猛毒第9位)


(画像提供:OPEN CAGE)

熱帯性のタコですが、近年の地球温暖化の影響で生息域が北方に広がってきています。最近では東京湾でも大量に棲息していることが確認されました。
ヒョウモンダコの唾液には強力な神経毒・テトロドトキシンが含まれており、咬まれると神経が麻痺して呼吸困難に陥り、最悪の場合は死に至ります。

※詳しくは ⇒ 殺人蛸・ヒョウモンダコの生態画像集

インランドタイパン(猛毒第10位)


(画像提供:wikipedia)

オーストラリアの内陸部に棲息するコブラ科の毒蛇で、ナイリクタイパンとも呼ばれます。毒性はすべての毒蛇の中で最強で、マウス10万匹を殺せる毒を体内に持っています。
タイパンの仲間は全長が最大3.4mにも達し、コブラ科ではキングコブラ、ブラックマンバに次いで3番目に長くなる種です。性質は荒く攻撃的で、動作も素早く、恐ろしい毒蛇です。

※詳しくは ⇒ インランドタイパンのすべて

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