かぶれる植物
(皮膚に炎症をおこす危険植物一覧)
かぶれとは、急性皮膚疾患の一つで、原因物質が皮膚と接触することにより起きる接触皮膚炎です。植物の中にも、かぶれをおこす「かぶれ植物」がたくさんあります。
ヤマウルシ。葉や枝が皮膚に触れると激しいかゆみや発疹がでます。
(画像提供:川西里山クラブ)
植物の中には、手で触れたり、樹液や汁が体についたりすると、化学反応やアレルギー反応を引きおこして皮膚に炎症を起こしてしまうものがあります。
かぶれです。
痒くなったり湿疹が出たり、ひどい場合は赤く腫れて熱を持つ場合もあります。
アウトドア趣味で山野を歩くときは、長袖シャツや長ズボンは基本ですが、場合によっては軍手をはめるなどして、なるべく皮膚を露出しないようにします。
そして何よりも、かぶれを引きおこす植物をよく知っておくことが大事です。
ここでは、ヤマウルシやハゼノキ、ハナウド、ミヤマオダマキなど、日本の山野で代表的な「かぶれる植物」を紹介します。
かぶれる植物
かぶれとは
かぶれとは、急性皮膚疾患の一つで、原因物質が皮膚と接触することにより起きる接触皮膚炎です。かゆみを伴う発疹が接触部分に出現し、ひどいかゆみに襲われます。
手指などで掻くと、発疹がつぶれて症状がますます悪化することもあります。かぶれは、場合によっては接触部分以外にも湿疹が広がったり、まれに全身に症状が広がることもあります(自家感作性皮膚炎)。
かぶれの原因はいろいろあり、化粧品や外用剤、洗剤・石鹸など刺激の強い物質に触れたり、赤ちゃんのオムツかぶれのようにアンモニアの刺激や汗で皮膚がむれて生じる場合もあります。
植物がかぶれの原因となる場合は、植物の樹液や汁に含まれる有毒成分が皮膚に付着して、ただれや発疹、かゆみなどの症状を引きおこします。
かぶれる植物の一覧
かぶれる植物を一覧で示します。このなかで代表的な植物については後ほど画像を掲載することにしますが、まずは、かぶれる植物を概観してみてください。知っている植物も結構あるはずです。
ウルシ科 |
ウルシ、ヤマウルシ、ヌルデ、ハゼノキ、ツタウルシ |
ケシ科 |
クサノオウ |
セリ科 |
ハナウド |
ウコギ科 |
カクレミノ |
サトイモ科 |
マムシグサ、ザゼンソウ、ミズバショウ |
ヒガンバナ科 |
ヒガンバナ、キツネノカミソリ |
イラクサ科 |
イラクサ |
キンポウゲ科 |
センニンソウ、ミヤマオダマキ、オキナグサ、キツネノボタン、ウマノアシガタ |
トウダイグサ科 |
トウダイグサ、ノウルシ |
クルミ科 |
クルミ、オニグルミ |
イチョウ科 |
イチョウ |
キョウチクトウ科 |
テイカカズラ |
ナス科 |
イヌホオズキ |
※キンポウゲ科には、猛毒で有名なトリカブトなど有毒植物がたくさんあります。
代表的な「かぶれる植物」の画像
かぶれる植物のうち、身近にあって、よく知っておかなければならない代表的な種をいくつか画像で紹介します。山野を散策する際には注意してください。
- ハゼノキ(ウルシ科)
汁でかぶれ。実から天然の蝋(ろう)をとるために栽培されたものが野生化しました。
- ツタウルシ(ウルシ科)
汁でかぶれ。山地に生える、つる性のウルシの仲間。葉が3枚に分かれているのが特徴です。
- クサノオウ(ケシ科)
草原や道端などに生えます。傷をつけるとオレンジ色の汁が出て、触るとかぶれます。
- ハナウド(セリ科)
川沿いや山地に自生。汁が皮膚についてから日光に当たるとやけどのような症状になります。
- マムシグサ(サトイモ科)
有毒植物。汁でかぶれ。湿った林の中に生える。草全体に神経毒があります。
- ヒガンバナ(ヒガンバナ科)
有毒植物。汁でかぶれ。全体に毒があり、特に鱗茎に強い毒を含みます。
- センニンソウ(キンポウゲ科)
有毒植物。つる性植物で全草に毒があり、皮膚に付くとかぶれて水ぶくれができます。
- ミヤマオダマキ(同左)
植物全体に強い毒があり、汁が皮膚に触れると赤く腫れあがります。
- ノウルシ(トウダイグサ科)
川原の湿った場所に生えます。茎の切口から乳白色の汁が出て、触るとかぶれます。
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