ヒョウモンダコ(猛毒ダコ)
海の危険生物 ひょうもんだこ 生態画像

ヒョウモンダコは熱帯性のタコですが、近年の地球温暖化で黒潮にのって北上し、今では日本各地に棲息しています。ダイビングや海遊びにご注意を! イイダコほどの小さなタコですが、咬まれると命の保証はありません。


ヒョウモンダコ。小さなタコですが、猛毒があり危険です。
(画像提供:Diver's High)

ヒョウモンダコは、体長10cmほどの小型のたこです。突ついたりして興奮させると、体中に、鮮やかなルリ色のリング状や棒状の紋様があらわれます。

この模様が豹柄に見えることから「ヒョウモンダコ」と名づけられました。

ヒョウモンダコの唾液には、フグ毒と同じ強力な神経毒テトロドトキシンが含まれています。咬まれると呼吸困難に繋がる麻痺を引き起こし、酸素不足から心停止に至ることがあります。死亡例もいくつか報告されています。

ここではヒョウモンダコの生態画像も掲載しておきますので、その特徴をしっかり頭に叩き込んでおいてください。海遊びに注意です!

ヒョウモンダコ

強力な神経毒・テトロドトキシンをもつタコ

ヒョウモンダコ(豹紋蛸)は、マダコ科 ヒョウモンダコ属に属する体長10cm程度の小型のタコです。浅い海の岩礁やサンゴ礁、砂礫底に棲息しています。

ヒョウモンダコは熱帯性のタコですが、近年の地球温暖化の影響で生息域が北方に広がってきています。最近では東京湾でも大量に棲息していることが確認されました。したがって、房総半島以南の、黒潮の流れる本州沿岸、四国・九州地方には当たり前のように棲息していますので、ダイビングや海遊びをする際には十分に注意してください。山陰地方でも目撃報告があります。

ヒョウモンダコを見つけても近くで観察するだけなら問題ないのですが、捕まえようとして手で触ったり、モリで突いたりすると咬まれることがあります。咬まれると命に関わることがあり、大変危険です。

ヒョウモンダコの唾液には強力な神経毒・テトロドトキシンが含まれており、咬まれると神経が麻痺して呼吸困難に陥り、最悪の場合は死に至ります。テトロドトキシンに対する解毒剤はありません。
大事なことは、ヒョウモンダコには触らないこと。捕まえようとしないことです。そのためにはヒョウモンダコの特徴をしっかりとマスターしておくことが必要です。

ヒョウモンダコの紋様~鮮やかな瑠璃色の紋様が特徴

ヒョウモンダコの紋様


(画像提供:OPEN CAGE)

危険が迫ったり興奮すると、体色は明るい黄色に変化し、鮮やかなルリ色のリング状や棒状の紋様が現れます(青色発光)。
この模様がヒョウ柄に似ていることから「豹紋蛸=ヒョウモンダコ」と和名が付けられました。

鮮やかな紋様の警告色を発することで、自分が有毒生物であることを外敵に知らせ、威嚇しているのです。 海遊びをしていて、このような「派手な色のタコ」を見たら絶対に触ってはいけません。

(※画像は、ヒョウモンダコの仲間のオオマルモンダコ。ヒョウモンダコと同じく猛毒がある。)

ヒョウモンダコの生態画像

ヒョウモンダコの海底での様子


(画像提供:マンぶーンの生活)

ヒョウモンダコの海底での様子です。マダコなどと同様に、普段は岩礁や岩塊に似せた色をしており、ルリ色の紋様はほとんど確認できません。
ただ、胴体のごつごつした突起の特徴や、何となく青っぽく見える紋様の形などから、ヒョウモンダコであることが分かります。

ヒョウモンダコの擬態


(画像提供:マンぶーンの生活)

何かに似せた擬態行動なのでしょうか? ヒョウモンダコの面白い格好です。
頭(実際には腹)の先端がとがっていますが、この「とんがり帽子をかぶった頭」がヒョウモンダコの特徴でもあります。
擬態はしていても、足にはヒョウモンダコの紋様の特徴も見てとれます。

陸に上げられたヒョウモンダコ


(画像提供:Daily るりすずめ)

捕獲されて陸に上げられたヒョウモンダコです。最初は青い模様を浮かび上がらせて威嚇していても、少し時間が経つと青色も収まってきます。

白いヒョウモンダコ


(画像提供:青い水性のインク漏れ)

サンゴ礁や砂地に棲息するヒョウモンダコは、周りの環境に似せて体色が白っぽくなります。
ヒョウモンダコかどうか、全体の特徴をよ~くつかんで判断する必要があります。

↓↓ タイトルをタップ/クリック(内容表示)

アウトドア趣味に関する総合情報サイト>死ぬほど危険な生き物情報>ヒョウモンダコ|小さな悪魔 ひょうもんだこ生態画像