金ハブ・銀ハブ
ハブの多様な体色変異

ハブ(ホンハブ)~ハブは沖縄・奄美の代表的な毒蛇です。マムシと同じクサリヘビ科の毒ヘビで強い出血毒をもっています。ハブにご注意を!

生息環境で異なるハブの体色


ハブ(ホンハブ)の毒牙(画像提供:ハブの館)

ハブは、沖縄諸島と奄美諸島に棲息する毒ヘビです。マムシと同じクサリヘビ科に属する毒蛇で、強力な出血毒をもっています。

体長は最大で2mを越える大型のヘビです。山地や森林、平地、人家の周辺まで幅広い環境に棲息していて、餌のネズミを追って家屋の中まで侵入することがあり住民から恐れられています。

ハブは生息地域によって、また個体差によって多様な体色変異があります。
なかには、金ハブや銀ハブなどとも呼ばれる大変おめでたい名前を冠したハブもいますが、いずれも実態は猛毒をもったおそろしい毒蛇です。

いろいろな体色のハブがいることを理解したうえで、日常生活はもちろんのこと、アウトドア趣味においても十分注意するようにしましょう。

ハブの体色変異~棲息環境で違うハブの体色と模様

ハブは、他のへびと同様に模様や色彩の変異が大きく、棲息している島によって、場所によって、また個体差によってかなりの違いがあります。

沖縄本島北部産のハブ


(画像提供:ハブの館 [ハブ属図鑑] )

最も一般的なハブの姿態で、黄褐色の地に黒褐色の不規則で複雑な模様が入ります。地の黄色が鮮やかで、実物を見ると随分と「黄色っぽく」感じます。後述する「銀ハブ」に対して、「金ハブ」と呼ぶことがあります。

同じ沖縄本島でも、南部に行くとハブの体色が少し黒っぽい感じに変化します。

銀ハブ~沖縄本島北部産


(画像提供:くま次郎の”やんばる日記”)

沖縄本島北部・国頭村の山林で撮影されたハブ。体表から黄色の色素が抜けて「白っぽく」見えます。このような黄色素欠乏固体を特に「銀ハブ」と呼ぶことがあります。
同じ親から金ハブと銀ハブが産まれることもあるそうで、何ともおめでたい限りです(笑)。

沖縄本島以外のハブ

奄美大島や徳之島、久米島など沖縄本島以外に生息するハブの画像です。地域によってずいぶん体色変異があることがわかります。

  • 奄美大島産のハブ

    沖縄本島産のハブと比べると、体色の地が黄色っぽく、斑紋が大きく単純です。性質は沖縄本島産に比べると全般的に荒い。最近の研究の結果から、沖縄本島のハブとは遺伝的に大きく異なることがわかり、近い将来沖縄本島のハブとは別種として扱うことになりそうです。
  • 徳之島産のハブ

    沖縄本島産のハブと比べると、斑紋は大きく単純で奄美大島産のハブと似ています。
    性格は沖縄本島産と比べると一般的に荒く攻撃的。体色は赤味がかり、「赤ハブ」と呼ばれることもある。他にも徳之島には「黒ハブ」と呼ばれる黒化型が見られます。
  • 久米島産のハブ

    背中の模様が最も単純で、久米島だけに見られるタイプです。しかし、久米島にいる全てのハブがこのような模様をしているわけではなく、沖縄本島などで見られる一般的な模様の個体もいます。画像のような単純な模様と一般的な模様の比率は、およそ7:3だと言われています。

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