沖縄のクラゲ
沖縄沿岸で見られるクラゲ解説

沖縄の海に生息するクラゲ情報です。沖縄の海にはハブクラゲやカツオノエボシなど、命に係わる危険なクラゲがいます。


沖縄の浅海を泳ぐハブクラゲ。殺人クラゲとして恐れられています。
(画像提供:エコネット・美(ちゅら))

沖縄の海で遭遇するクラゲの中で、毒性が強く危険なクラゲはなんといってもハブクラゲでしょう。ほかにカツオノエボシがいます。この両者に刺されると死亡するリスクがあります。

ハブクラゲは沖縄で猛毒ヘビの「ハブ」にたとえて恐れられているクラゲです。毎年7月から9月にかけて刺傷被害が多くなります。

ハブクラゲは、「殺人の魔の手」と呼ばれる触手を持つ世界最強の毒クラゲ・ゴウシュウアンドンクラゲ(別名:オーストラリアウンバチクラゲ)と同じハブクラゲ属に属するクラゲです。刺胞に強い毒があります。
沖縄本島や石垣島などのビーチでは「ハブクラゲ侵入防止ネット」を張って、海水浴客をハブクラゲから守っています。

一方、カツオノエボシも強烈な毒をもったクラゲで、刺されると強烈に痛みます。刺された際の衝撃の強さから、別名を「電気クラゲ」と呼ばれています。

沖縄のクラゲ

沖縄沿岸で見られる危険なクラゲ

沖縄の海で、命に係わる危険性があるクラゲは、ハブクラゲとカツオノエボシの2種です。俗に殺人クラゲとか電気クラゲと呼ばれているクラゲです。

ハブクラゲ


(画像提供:琉球ずんだ)

沖縄で、猛毒ヘビの「ハブ」にたとえて恐れられているクラゲです。沖縄や奄美の暖かい海域に生息しています。傘の直径は10~12cm。触手は長く、最大では1.5mに達するものもいます。
ハブクラゲは青みのある透明な体をしているため、水中メガネでもかけない限り、海面からの確認はかなり困難です。刺胞に猛毒があるうえに、見えにくいことがハブクラゲの最大の特徴かもしれません。

ハブクラゲに刺されると、瞬時に激痛がはしり、触手が絡みついた部位にはミミズ腫れや水疱、細胞壊死が生じます。重傷の場合はショック症状を起こし、呼吸困難、心肺停止に陥り死に至ります。
※詳しくは、⇒ハブクラゲ|日本沿岸の猛毒クラゲ情報

カツオノエボシ


(画像提供:串本海域公園)

カツオノエボシは別名を「電気クラゲ」とも呼ばれ、人が刺されると、全身に電気が走ったと思うほどの激痛が走り、刺された所が赤くミミズばれになります。ショックで死亡した例もあります。

カツオノエボシはクダクラゲ目に属する刺胞動物ですが、厳密にはクラゲではなくヒドロ虫の仲間です。世界中の暖かい海洋に生息し、時には1000個以上の大群になって海面に浮かんでいることがあります。
独立した推進力を持たないので、波に乗って漂うか、気胞体(浮き袋)で風を受けて進みます。岸近くに吹き寄せられたり、海岸に打ち上げられることがよくあります。
※詳しくは、⇒カツオノエボシ|日本沿岸の猛毒クラゲ情報

ハブクラゲ侵入防止ネット

沖縄本島や石垣島などのビーチでは、海水浴客をハブクラゲの刺傷被害から守るために、「ハブクラゲ侵入防止ネット」が張られているところあります。ネットの内側では安心して海水浴を楽しむことができます。

ただ、ネットが張られていない海岸も多く、このような場所では自己責任で十分注意する必要があります。

ハブクラゲ侵入防止ネットが張られた海水浴場


(画像提供:タエヌのスピリチュアル日記)

ハブクラゲの危険を避けるためには、このようなネットも必要なのでしょう。改めてハブクラゲの怖さが実感できます。
ただ、本来のアウトドア趣味は、ネットの外側の広々とした大自然の中にこそ面白さがあります。サンゴ礁で泳いだりシュノーケリングを楽しむ際には、自分で身を守るしか手立てはありません。

ハブクラゲに刺されたときの応急処置(ビーチの立て看板)


(画像提供:沖縄病)

沖縄の海岸を散策していると、いたるところに「ハブクラゲに注意」の立て看板が立てられています。
写真は石垣市の立て看板です。

「注意!」
「ATTENTION!」
「錆注意!」
国際リゾートにふさわしく、日本語と英語と中国語による表記です。内容は、ハブクラゲに刺されたときの応急処置の方法が書かれています。

その他のクラゲと注意点

沖縄には、危険種のハブクラゲやカツオノエボシのほかにも、アンドンクラゲアカクラゲカギノテクラゲなどが生息します。
これらのクラゲは、ハブクラゲやカツオノエボシと比べると毒性も低く、その多くは痛みと腫れが出るだけで命に影響を及ぼすようなことはほとんどありません。

ただ、1点だけ注意しておかなければならないのがアナフィラキシーショックです。

クラゲの毒は、スズメバチの毒と同様に『アナフィラキシー反応』が発生することが考えられます。
アナフィラキシーとは急激に生じるアレルギー反応のことです。クラゲに一度刺されたときに体内に抗体ができて、二度目に刺されたときに、その抗体によって直後に激しいアレルギー反応が発生し、ショック症状を起こして死に至ることがあります。
当然人によって個人差がありますが、アカクラゲでは死亡例もあるので注意が必要です。

クラゲに刺されないためには、なるべく肌を露出しないようにすることが効果的です。シャツを着て泳いだり、ウエットスーツを着用することが薦められています。

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