蛇にピアス
(スプリットタンと吉高由里子のエロス)

蛇にピアス:2008年の映画ですが今でも多くの検索があります。主演の当時20歳の吉高由里子さんのピチピチのヌードが評判です。蛇のように舌先が二つに割れているスプリットタン。サディストの彫り師・シバとの倒錯した肉体関係。エロスの世界。その先は、さて・・・


19歳のルイ(吉高由里子)は、自らの舌にピアスをあけ、背中にも刺青を彫る・・
(蛇にピアス/画像提供:映画.com)

映画「蛇にピアス」。なんだか怪しげなタイトルですが、映画の中で蛇(へび)が出てくるわけではありません。蛇は出てきませんが、そのかわり、蛇のように先端が2つに割れた「スプリットタン」をもち、眉と唇には多数のピアスが、また背中には龍の刺青がある異様な男・アマ(高良健吾)が登場します。

舞台は東京渋谷。19歳の主人公・ルイ(吉高由里子)は、毎日生きている実感も持てず、あてもなくふらつき歩く単調な日々を送っていました。そんなある日、アマに出会います。

「スプリットタンって知ってる?」「何、それ。」

蛇のように左右に別れた舌を、それぞれ別々に動かして見せるアマ。タバコだって、2つの舌先で器用に挟んで吸うことができます。
「すごーい。」
「君も人体改造してみない?」

スプリットタンに魅了されたルイは、アマと同棲をはじめ、自らの舌にもピアスをあけ、背中に刺青を彫るようになります。 アマの紹介で知り合った彫り師シバとも肉体関係が結ばれ、倒錯したエロスの世界が展開されます。

蛇にピアス

スプリットタンとは

蛇のように舌先が二つに割れている舌を「スプリットタン」と言います。二つに割れた(スプリット)舌(タン)ですね。吉高由里子主演の映画『蛇にピアス』ですっかり有名になりました。

スプリットタンは、文字通り、舌を二つに裂いてしまう人体改造のひとつです。見た目のインパクトが強烈で、より深く裂くことによって左右の舌を別々に自在に動かすことも可能です。何とも奇妙な姿態ですが、この分野で先駆的なアメリカでは、すでに1990年代から一部のマニアの間で行われていました。


スプリットタンでタバコを挟んで見せるアマ
(画像提供:映画.com)


スプリットタン(映画とは無関係)
(画像提供:ぐるぽた日記)

映画 蛇にピアス

蛇にピアスは、芥川賞を受賞した金原ひとみの同名の小説を、脚本家・蜷川幸雄がメガホンをとって映画化したものです。2008年9月に劇場公開されました。この映画のプロモーションのキャッチコピーは、「19歳、痛みだけがリアルなら 痛みすら、私の一部になればいい。」でした。

生きている実感もなく、毎日をむなしく過ごしていたルイは、ある日、顔に多数のピアスを入れ、スプリットタンをもった若い男アマに出会って、人体改造の魅力に取りつかれていきます。
痛みをともなうことでしか自分が生きていることを実感できないルイ。人体改造だけが、自分が生きてる「証し」なのです。

同棲生活を始めたルイとアマ

純粋で従順なアマに、ルイは次第に惹かれていきます。
(画像はいずれも映画.comによる)

人体改造に挑むルイ

ルイは、自分が生きていることを実感するために、自らの身体にスプリットタンの人体改造を加えます。

痛さに懸命に耐えるルイ。だが、この痛みこそ生きている証しであり、ルイの喜びでした。

シバの欲情

「俺さあ、お前の顔を見ているとSの血が騒ぐんだよ。」
サディストの彫り師・シバは、美しいルイの肢体に欲情の炎を燃やします。

倒錯の官能

「彫ってるとき、お前のこと殺したくなったらどうしよう」
彫り師シバと主人公ルイの、怪しくも激しい、SM(サド/マゾ)の世界が展開されます。

蛇とピアス~映画の評価

映画「蛇とピアス」は、自分が生きている証しを人体改造やその痛みに求めた、苦悩する若者の姿を描いたものでした。

スプリットタンやピアス、入れ墨といった派手な道具立て。純真な恋人とサディストな彫り師=性格の異なる二人の男との肉体関係を続ける倒錯した性の世界。そして何よりも、主人公ルイの美しいヌードとエロスが話題を呼びました。

生きる痛み、共有できた
吉高由里子さん、高良健吾くん素敵ですね。生きる痛み、たくさん伝わってきた。もう少し大人になったらもう一度観たい。

吉高由里子の演技に脱帽
あまりに露骨な性描写にちょっと、というかかなり引いてしまった。AVみたい。激しすぎて、なんだかなぁ。
でも、吉高由里子の体当たりな演技は良かった。ARATAも格好良かった。

なぜか解る気がしてきちゃう
みんな狂ってるように見えるし、普通の人間じゃないはずなのに、なぜだか彼らも同じ人間だよな~って思えてきてしまった。彼女らの場合、それがピアスだったりスピリットタンだったり刺青だったりするわけで。自分のもっと身近な事象に置き換えて考えられたりもするんじゃないかと思う。

痛くて、哀しくて、みんな狂ってる
クラブで出会った男女ともう一人の男、3人をめぐるアンダーグラウンドな世界。価値観が違いすぎて気持ちが分からないことも多かったけど、分かる部分もあって。
愛ってなあ、みたいな、そんな感じ、難しい! でも嫌いじゃない!そんな感じ!

いい意味で、むちゃくちゃな作品
寂しい若者のラブストーリーです。渋谷でアマが抱きつくシーン。私もしたいなあって・・・。 この映画の影響をずっと引きずっていて、舌ピアスを開けたい欲望が体の中から抜けません。

出演者の横顔

吉高由里子(よしたかゆりこ)


吉高由里子

蛇とピアスでは主役・ルイを演じました。1988年7月22日生まれ。高校1年生の時に原宿でスカウトされ芸能界に入りました。

2006年に『紀子の食卓』で映画デビュー。2008年の映画「蛇とピアス」は、吉高由里子のはじめての主演作品。このとき吉高由里子は20歳で、19歳のルイ役を文字通り「体を張って」好演し、好評を博しました。蛇とピアスでは、第32回日本アカデミー賞新人俳優賞、第51回ブルーリボン賞新人賞、第18回日本映画批評家大賞新人賞を受賞しています。

その後も、映画・テレビドラマ・舞台などで幅広く活躍。2014年の第65回NHK紅白歌合戦では紅組司会を務めました。美人の実力派女優として各界からの注目度も高く、今後も活躍が期待される大物女優です。

高良健吾(こうらけんご)


高良健吾

蛇にピアスでは、ルイの恋人役・アマを演じました。1987年11月12日生まれ。高校生の時に地元熊本県のタウン情報誌にスタッフ兼モデルとしてスカウトされ、そこからの紹介で、高校卒業とともに芸能界に入りました。

2005年にドラマ『ごくせん』で俳優デビュー。続く2006年には『ハリヨの夏』で映画デビューを果たしました。その後も多くの映画・テレビドラマに出演しています。2011年には『時計じかけのオレンジ』で初めての舞台にも挑戦しています。

2014年第56回ブルーリボン賞主演男優賞(横道世之介)ほか受賞多数。イケメン俳優として、今後とも活躍が注目されます。

井浦新(いうらあらた)、旧名:ARATA(あらた)


井浦新(ARATA)

蛇にピアスでは、サディストの彫り師・シバを演じました。1974年9月15日生まれ。俳優・ファッションモデル・ファッションデザイナーなど多くの顔を持ちます。東京経済大学中退。大学在学中にスカウトされて芸能界入りしました。

井浦新は、じつに多彩な能力の持ち主です。たくさんの映画やテレビドラマに俳優として出演する一方で、ドキュメンタリー番組やトーク番組、ラジオ、舞台などに幅広く出演。

さらにファッションモデルとして、『an・an』など多くのファッション誌の表紙を飾るほか、パリコレや東京コレクションなどで常にシーズンのトップモデルとして出演しています。才能あふれる異才の芸術家です。

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