沈脱とロール
命を守る技 これだけは絶対マスター!
沈脱とロール~カヤックやカヌーが転覆したとき(沈したとき)、先ずしなければならないことは脱出(沈脱)です。沈脱とエスキモーロールについて説明します。
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沈脱とロール~カヤックやカヌーが転覆したとき(沈したとき)、先ずしなければならないことは脱出(沈脱)です。沈脱とエスキモーロールについて説明します。
カヤックが転覆したときの脱出方法/沈脱とロール技術
(画像提供:ランドアース)
カヤックをやる上で絶対マスターしておかなければならない技術。それは沈脱です。命にかかわることですから、これだけは絶対に早期にマスターしておくことが必要です。
カヌーやカヤックが転覆することを「沈(ちん)」といいます。
オープンデッキのカヌーでは、例え沈しても艇外に投げ出されるだけですから、救命胴衣の助けで浮いていれば助かります。
ただ、カヤックの場合は状況が異なります。クローズドデッキになっていて体がコックピットの中にすっぽり入っていますので、沈すると身体全体が水中に浸かって逆さづりになります。早く脱出しないと水死してしまいます。
だから、安全に早く脱出する方法をマスターしておくことが、何といっても一番大事になります。
沈したカヤックから脱出することを「沈脱」といいます。「ロール」というのは、座席に座ったままで、いち早く転覆状態を回復するための沈脱技術です。
沈脱とは、カヤックが沈したときに、カヤックから脱出することです。
川下りをする場合、カヤックは通常コックピット内に水が入らないようにスプレイスカートを付けています。
したがって、沈をすると先ず、このスプレイスカートをコーミング(コクピット開口部の周縁)から取り外します。水中で、しかも逆さまになった状態ですが、慌てずに取り外してください。
あとは脱出です。
体操の前転をするときの要領で、前かがみになって腰→もも→足を順次引き出して脱出します。
艇から脱出したら、すぐにカヤックを起こします。
カヤックを起こしたら、パドルをコクピットにいれて、ゆっくりとカヤックを誘導して岸にたどり着きます。
これでヤレヤレです。一息入れて、コクピットの水抜きをすれば再乗艇することができます。
沈脱は、逆さまになった水中での作業ですので大変ですが、素早くやらないと命に関わりますので、基本技術の一つとして、安全な場所で何回も何回も練習しましょう。必ずベテランに付き添ってもらうか、初心者講習会などのスクールで練習します。
沈に慣れてくると、沈をした時に冷静に対応できます。
沈のたびに沈脱を繰り返すのは大変です。沈脱することなく、そのままカヌーごと起き上がる技術があります。ロール(エスキモーロール)と言います。
ロールは、パドルのブレードと腰の返しをうまく利用して、一気にカヤックを引き起こす技術です。
ブレードで水をとらえながら体をささえ、腰の返しと、ブレードで水面を押し付ける反力を利用してカヤックを起こします。
ロールは、コツさえつかめばそれほど難しい技術ではないので必ずマスターしましょう。
ロールの練習ではイメージトレーニングも重要です。
上手な人の実演ビデオテープを見て、そこから自分が水中に逆さまになっている状態を想定してロールのやり方をイメージするのです。
私の知人は布団の上でこのロール技術をマスターしました。
仰向けに寝て、そのまま両足を持ち上げて頭の方に持ってくるんです。そうすると沈した状態で上半身を前かがみにした状態ができあがります。
そのまま横に倒れて下さい。水中で艇を90度戻した状態になっています。
ここからブレードの力と腰のひねりで一気に艇を起こすのです。
どうです、イメージできましたか。しっかりイメージできればあとは実地で練習するのみ。くれぐれもひとりでは練習しないで、ベテランに付き添ってもらって下さいね。
ロールが出来るようになれば、下れる川がかなり増えます。
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カヌー(カヤック)は水との一体感がことのほか強い、爽快なアウトドアスポーツです。時には流れのある河川で少し激しく、時には静かな湖面でゆっくりとパドリング・・・。至極のひとときが過ぎていきます。
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