カヌー・カヤックの種類
カヌーとカヤックにはいろいろな種類があります。使用目的と使用場所に適したカヌーの選定基準についてまとめました。カヌーの回転性能や直進性能は艇の諸元によって大きく異なります。艇の諸元、ここがポイントです。
カヤックを手繰って川下り。
(画像提供:ウェイブグライド)
カヌーというのは、パドルで漕ぐ小舟を総称した名前です。
カヌーにはいろいろな種類がありますが、大別すると、使用するパドルの違いによって「カナディアンカヌー」と「カヤック」とに区分されます。
カナディアンカヌーは、シングル・ブレードパドルといって、水を漕ぐブレードが片方だけに付いたパドルが使用されます。
艇は通常オープンデッキになっています。荷物の積載能力が高く、ツーリングに適しています。
これに対して、カヤックは左右にブレードが付いたダブル・ブレードパドルが使用されます。
艇はクローズドデッキ(上部がデッキで覆われたもの)になっていて、コックピットに座ってパドル操作をします。比較的小振りで小回りが利くのが特徴です。
使用する場所によって、シーカヤック(海)、リバーカヤック(川)、ファンカヤック(湖)に区分されます。
カヤックの性能と形状との関連
カヌー・カヤックの回転性能や直進性能は、艇の長さや幅、ボトムの反り具合などによって大きく影響を受けます。逆にこれらの諸元をカヌーの設計にうまく取り入れることによって、その艇の性格・性能を特徴付けることができます。
カヌー・カヤックの諸元が、艇の回転性能や直進性能に与える影響は概略次のようになります。
- 艇の長さ(全長)
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・長いほど艇の直進性が高まり、逆に回転性が悪くなります。
- 艇の幅(最大幅)
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・幅が広くなると艇の安定性が高まります。逆に水の抵抗は大きくなります。
- ボトムの縦断形状
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・ロッカーと呼ばれる前端から後端までのボトムの反り角度が重要です。
・ロッカーがきついほど回転性は高まり、ゆるいほど直進性がよくなります。
- ボトムの断面形状(横断面で輪切りにした時の形状)
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・ボトムが角張っていると静水中では安定するが流水中では不安定になります。
・逆に丸みを帯びたボトムは静水中では不安定ですが流水中では安定します。
- キール(ボトムの中央に縦断方向に設けた突起)
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・水流をガイドする役目があり、キールが付いている艇は直進性がよくなります。
・シーカヤックには通常キールが付けられます。
・リバーカヤックには通常キールは付きません。
- 総重量
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・素材にもよりますが一般には重くなれば頑丈になります。
・重くなるほど回転性は悪くなります(操作しにくくなる)。
自分でカヌー・カヤックを購入する場合には、使用目的をしっかりと考えた上で、目的にかなった艇を選定するようにしましょう。カヌーショップに相談するか、ベテランの友人にアドバイスしてもらうことも大切です。
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